「赤い雪RED SNOW」「七つの会議」など2019年2月公開映画3選の評価レビュー

どうもー、奄野郎(@zrAjq0hJHkqJqll)です!


久しぶりの映画ネタでございます。


どうぞご覧あれー!



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※映画.COM


アメリカの大統領選挙における世界の関心は、世の中の流れを左右する大きな出来事として捉えられることがほとんどです。


この映画は、1988年にアメリカの大統領選挙に立候補したゲイリー・ハートという人物のスキャンダルを題材に作られています。


政治家や要人にとってスキャンダルは、公人としての資質を問われる重大な問題に発展しかねないナイーブな側面を持っています。


ハリウッドにおける久々の政治映画になりますが、メインキャストであるゲイリー・ハートをエックスメンやヴァン・ヘルシングなどのアクション系でお馴染みのヒュー・ジャックマンがどのように務め上げるのか、とても興味をそそられる内容です。


世界はバブルの絶頂を極め、20世紀を締めくくるアメリカの繫栄を指揮する善導師となる人物に登り詰める裏側でどのような攻防があったのか。


大統領になるための死力を尽くした情報合戦というものの存在は、直接的に国の元首を選択するアメリカ人にとってどのような意味を持つものであるか、とても興味深い映画です。

赤い雪RED SNOW




※映画.COM


永瀬正敏さんがキャラクターに魂を吹き込む演技手法は、一つの登場人物に深遠性を持たせる秀逸な所作に凝縮されていると感じます。


優れた役者であることの条件に、どんなキャラクターにも染まりきらない根源的なオリジナリティーの確率が必要であると考えます。


数々の現場経験を経て活躍をし続ける永瀬さんの演技は、このようなミステリーサスペンス的な映画にはもってこいの配役であるような気がします。


物語は、ある少年が突然失踪し、行方をくらまします。


この事件を絡めて他の殺人事件との関係性が描かれますが、生い立ちや複雑な人間関係とも合い重なって事件は思わぬ方向へ展開していきます。


監督は、甲斐さやかさんという新鋭監督がメガホンを撮っていますが、新人監督ならではの斬新な映像美が感じられる至極の一本になりそうです。


人間が罪というものを意識したときに、どこまでそれをフォーカスすることができるのか、親子という観点からも見逃せない作品になりそうです。



七つの会議




※映画.COM


日本の伝統文化を厳(おごそ)かに慎ましく継承する能楽という世界で最高の芸術を発信し続ける野村萬斎という人物は、能という分野にとどまらずエンターテインメントの世界を広げる活躍を見せてくれます。


50歳を超えて既に人間国宝としての役割を果たしつつある萬斎氏の芸術領域は、どこまで行くのであろうかという畏怖の念を抱かずにはいられない強烈なものであると感じます。


萬斎氏の映画デビューは、世界の大監督である黒澤明監督の乱を皮切りに着実にキャリアを積み上げ、本業の能楽以外の分野にも巧芸士としての存在感を抜群に発揮する活躍を見せています。


のぼうの城で見せた滑稽なお殿様や陰陽師シリーズでの迫真の演技は、構成される映画に重厚感を持たせる役割を担っています。


この映画は、社会に渦巻く企業悪を原作者の池井戸潤らしい視点で描き出す骨が軋むような作品になっていると感じます。


半沢直樹で見せた本来の企業形態のあり方を問うような作品になることを予感させますが、企業銀行としての正義とはどのようなものであるのか、そして働くという根本的な営みに対峙する人間の理想形態とはどのようなものであるのかを社会全体に問題提起する作品となりそうです。


香川照之をはじめ、脇を固める素晴らしい役者陣が渾身の演技を見せるガチンコの社会派映画は、見る者の心を熱く揺さぶる作品になることは間違いありません。